ノーシスについての基本的な質問と回答


ノーシスとは何か?

「ノーシス」という言葉はギリシャ語に由来し、「直観的な性質の知識、心霊的真実の直観的理解」という意味があります。 ノーシスは書物や講演によりたどり着ける知識ではなく、それよりもむしろ自分自身で真実を直接体験する事により得られる知識です。 ノーシスはしばしば魂の知識といわれ、知力を駆使して得られる知識とは著しく異なるものです。

ノーシスの教えは体系と実践を含んでおり、それらによって教義の全ての側面を各々が個人的に確かめられます。 ノーシスは単に理論的なものではなく100%実用的なものです。 直接体験を通して我々は、信じる信じないの限界を超えて行きます。 何故ならば、信じる事も信じない事も、どちらも無知に至るものでしかないからです。 ノスティックは、信じたり信じなかったり、認めたり拒んだりといった事よりも、自身が学んでいる概念の正当性を直接的方法でそれぞれ確認して行きます。 この個人の内で証明するという行為は真の知識とその理解に導き、教えを単に知的、あるいは理論的に把握するのとは違ったものとします。 ノーシスを通じて人は個人的に真実を直接体験する事を学び、疑念と信念の戦いを終わらせ、内なる「真実」を「知る」ようになります。

ノーシスの教義はどんな事柄から成り立っているのか?

ノーシスの教えは、大変幅広い秘教的学科から構成されており、それら全てはとても実用的な様式で提供されています。 学んでいる事柄を確認する為の実習が与えられるので、学徒は知識を直接的に体験します。 この教義の最終目的は、学徒が、意識の覚醒を通して完全な自己実現に到達する事です。 以下のリストはノーシスの教義として教えられ、実践される数多くの項目のほんの一部です。

ノーシスは「総括の教え」と呼ばれます。 何故ならば、過去と現在における全ての主要な宗教や秘教体系の最も重要な部分を、一つの教義に総括したものだからです。 しかしながらノーシスはそれらの宗教、秘教体系から派生したものではありません。 ノーシスは全ての宗教や秘教体系の母胎となるもので、いかなる個人や団体の所有物ではありません。 むしろそれは、時間を超越した永続的な知識です。

ノーシス教義の起源は何か?

ノーシスは、人類が地球上に出現してからずっと存在し続けている古代の知識体系の、現代版です。 この叡智は、神秘への参入という特権を得た奥義参入者達のみに明かされていたもので、一般大衆には公開されていなかったものです。 ノーシスは古代インド、中国、エジプト、ギリシャ、ローマの古代ノスティック達、インカ族、マヤ族、などの秘教学校で教えられていました。 歴史を通じ、様々な階級の宗教権威者達からの激しい迫害を受け、それら秘教学校の奥義参入者達は大衆の目前から姿を消して行きました。 そのような時代でも、ノーシスの教義は失われはしませんでした。 失われたのではなく秘密裏に教えられ実践されていたのです。 後に、迫害が下火になった時、ノーシスは再び姿を現しました。

例えば我々が生きている今日のように、人類が危機的な時代を向かえると、悟りや精神的解放を探し求める人々の助けとなる重要な教義を授けるために、地上には偉大な精神的指導者や神の化身達が出現します。 ブッダ、イエス、マホメット、クリシュナ、モーゼ、ケツァルコアトルはよく知られた神の化身達の例です。 今日、世界中のノーシスセンターで教えられているノーシスの教義は、あらゆる時代の哲学者、神秘家、帰依者達の教えを、完全で包括的な知識と教育体系に総括した、現代の神の化身、 サマエル・アオン・ベオール の教義、修練、著作を源としています。 サマエル・アウン・ベオールにより公開されたノーシスには、世界中の過去と現代両方の、全ての主要な秘教体系の総括があります。 この教義は、いかなる人でも、一転生期間内で意識を覚醒させ完全な自己実現に到達出来る、完全で高密度な手段を提供します。

ノーシスの教える知識の四本柱とは何か?

ノーシスの徹底的な学習は一つの教義にまとめられた、あらゆる文明に存在する知識の四分野の、または「四本の柱」の、調査と研究を含みます。

芸術: 創造的なエネルギーを建設的な方向に導く形態の一つ。 他の意識階層からの通信手段の一つです。 神聖な建築物(ピラミッド、寺院等)に、偉大な芸術家の絵画や彫刻に、そして霊感を受けて書かれた人間の精神を高揚させる音楽の中にも、至高の芸術表現を観る事が出来ます。

科学: 宇宙の現象を調査研究する為に、それらの現象の深遠な意味を発見する為に、そして理論を実践と、知的体験を直接体験と結びつける為に用いられます。 ノーシス科学は我々の置かれた状況を変革するのに役立ちます。

哲学: 現代の西洋のものとは異なった哲学の学習。 深遠な奥義哲学であり、哲学の秘教的起源の再発見となるものです。

神秘主義: 人間と神の関わり。人が自身の真の存在目的を発見し、意識的に最終的解放に向けて働きかける手段も含まれます。 人間が神に近づくと神は人間に近づく、と言われています。

自己実現とは何か? 意識革命のための三要素とは?

ノーシスの秘教的作業の主目的は、自己実現を達成することです。 ノーシスはいかなる人間でもそう望めば一転生期間内で自己実現に到達出来る完全な体系を提供します。 「自己実現」という言葉はしばしば誤解されてきましたし、また様々な秘教体系によって異なって定義されています。 ノーシスにおける自己実現とは、途方もないものです。 それは、「人間の内に秘められた無限のあらゆる可能性を、完全にそして調和的に開花させる事」と定義されます。 自己実現、「自分自身を認識する事」の重要さは「そなたの内に宝の中の宝が隠されている。人間よ、自分自身を知れ。そうすれば宇宙と神々を知るだろう。」という古代の格言に集約されています。

ノーシスは、意識革命の三つの要素の実践を通してのみ自己実現に到達出来ると教えます。

第1の要素: 我々の意識、美徳、内なる存在の潜在能力の覚醒。 覚醒や創造を扱うので、第1の要素は誕生と呼ばれます。

第2の要素: 私たち一人一人の内にあり、精神的進歩を妨げ、我々を真に充実した人生から遠ざける心理学的要因を発見し根絶する。 そのような不和要因の根絶による心理学的変化を扱うので、第2の要素は死と呼ばれます。

第3の要素: 自己実現に到達する方法を探し求め切望する人達に、この知識を提供する。 この過程は人類への自発的な犠牲的献身を伴うので、第3の要素は献身と呼ばれます。

全ての偉大なる宗教の創始者達、そしてこれらの指導者達の教義体系を実践して自己実現を達成した奥義参入者達は、全員、意識革命の三要素の作業を成功裏に修めたのです。 この三要素は、全てのノーシス教義の基盤となっています。

ノーシスの教えは、私の宗教の教えと衝突するか?

ノーシスはいかなる宗教をも否定することはなく、むしろ人類の歴史の中で、全ての宗教が必要不可欠な役割を担っている事を教えます。 今日のノーシス学徒達はあらゆる宗教から来ています。 ですからノーシスを学ぶことは、あなたの宗教の持つ色々な側面のより深い意義−秘教的側面−を理解する助けとなります。 これが次にはあなたの宗教とそのしきたりについてより深く理解し認識する事につながります。 しかしながら、既存の宗教の信者である事が、ノーシス学習の前提条件として求められているわけではありません。

ノーシスを、他の似通った団体から際立たせるのは何か?

しばしば、他の団体は秘教的な知識の1つか、またはほんの2、3の側面にのみ焦点をおきます。 ある団体はサイキックパワーやメンタルパワーの発達などに関心を持ち、他の団体は、瞑想と悟りの体験に力を注ぎ、さらに別の団体は、アストラルトリップ、カバラ、占星術などに興味を持ちます。 それに対してノーシスの教えは、非常に広範囲に渡る知識を網羅します。 ノーシスは、全ての宗教と秘教体系の最も重要で深遠な側面−内なる本質−を集約する故に「総括の教え」と呼ばれています。 全ての宗教の最良で最も有益な面を、あらゆる知識を、ノーシスの中に見出すことが出来ます。 ノーシスの教えは大変広大かつ深遠で、他の体系では見出すことができないものです。 事実、この知識の大部分は、世界中に散在する隠された神秘学校で、歴史を通じて、密かに伝授されてきたものです。

ノーシスと他の多くの類似団体のもう1つの違いとして、教義の実生活への応用と、実習を強調する事にあります。 ノーシス教義には、文字通り数百もの膨大な量の実習方法があり、教義のあらゆる側面を各自が直接、個人的に体験して、確認する事が出来ます。 理論を学習するだけでは大変限界の多いものとなってしまいます。 知識の真の探求者は教わった事柄全てを個人的にそして直接的に、調査しなければなりません。 そしてそうする事により、知識が自らの内で本物となり、生きたものとなるのです。

ノーシスを実践する事による人生の変化を実感するにはどの位の時間がかかるか?

ほぼ即座に変化を実感し始めるでしょう。 ちょうど子供が世界を大人とは違った見方をするように、そして何か新しい事を学んだ時に驚嘆するように、あなたも、あなた自身をそしてあなたと他の人々との関係を、今までとは違った側面から見はじめるようになります。 新しい知識は新しい考え方や新しい物事の見方をもたらすので、あなたは人生が異なった味わいをもたらすのを実感し始めるでしょう。 程なく、この絶え間ない新しい知識の流入は、あなたが人生上の問題や状況に以前よりはるかに効果的に対処する助けとなるでしょう。 自分が精神的に、知的に、感情的に、物質的に繁栄していくのを目にするでしょう。

しかしながら、それなりの努力をしなくては何も達成出来ないのだ、と心に留めておくのは大切な事です。 人生上での重要な恩恵を割とすぐに実感し始めるでしょうけれども、即座に進歩したり「成就する」事はないでしょう。 ノーシス秘教的作業においての進歩過程は、あなた自身が身に付けたいと望む仕事や技能の習得に似ています 基礎を学ぶには、ましてその技能に熟練する為には、時間がかかり、練習と努力を必要とします。 しかし忍耐と専心により、何でも達成できるのです。

ノーシスの教義は世界中で無料で分かち合われている、というのは本当か?

世界中にあるノーシスセンターは非営利団体で、全面的に学徒と参加者達の自発的寄付に依存しています。 そのようなセンターの運営や管理に関わる人々は、奉仕に対しての金銭的報酬は受けません。 全てのセンターが目指すところは、人種、性別、宗教的背景、職業等に拘らず、関心を持つ全ての人々とノーシスを分かち合う事です。 ですからノーシスの教義は、金銭的な値段がそれに付けられていないという意味において、「無料」であると言えます。 しかしながらそれは、教義が表面的であるという事ではありません。 それどころか、今日世界に存在する最も深遠な教義の一つです。 もしも金銭的な値札がノーシスの教義に付けられるとしたら、とてつもなく高価なものになるでしょう! むしろノーシスの「成果」は学徒の努力によって「買う」ものなのです。 学徒が教義の学習、理解、実践により多くの労力と仕事量を注ぎこめば、彼らの努力に対する成果はより大きくなるのです。

ノーシスがそのような深遠な教義を持っているなら、なぜ世界中でもっと広く知れ渡っていないのか?

サマエル アウン ベオールによって、1950年代に創設されたノーシス運動は、急速に広まっていきました。 今日ノーシスセンターはアメリカ大陸、ヨーロッパ、アジア、オーストラリア、アフリカの多くの国々にあります。 スペイン語、英語、フランス語、日本語、イタリア語、ドイツ語、ギリシャ語、ポルトガル語等、数多くの異なる言語でノーシスを教えているセンターが世界中にあります。 今日、世界中で数十万人の学徒達がノーシスを学び、実践しています。

殆どの人がノーシスに馴染みがないのは2つの大きな理由があります。 1つはその教義内容にあります。 ノーシスは自己実現に向かわせる内的開発に関わるもので、人類の大部分はまともには興味を持ちません。 不幸な事ですが、殆どの人は何にも増して、物質形のものや、職業経歴や社会的地位の向上を重んじます。 ノーシスの教義は物質的生活、社会的地位の向上にも大いに貢献し得るものであるにもかかわらず、大抵の人は、ノーシスについて聞いた事がある人達でさえも、教義をそれ以上探求しようとはしません。 そのようなわけで、ノーシスは主に、人生に疑問を持ち、解答を積極的に探し求める人々の興味をそそるのです。 この事は古くからある至言で「弟子が準備出来た時に、師は現れる」と強調されています。

ノーシスが余り知られない第2の理由は、ノーシスセンターが積極的に勧誘活動を行ったり、人に影響を与えたり、当人の意志に反してまでノーシスを受け入れるように説得したりはしないからです。 講演や講座の宣伝広告は通常、本屋や新聞等、一般市民が目にする所にあります。 広告を目にしたり、講座や講演についての情報を口コミで聞いた後、それらに参加するしないは個人の決断によります。 このように、ノーシスセンターの活動への参加は常に、個人の選択を通じて行われるのです。

ノーシスをもっと学ぶにはどうすればよいか?

ノーシスの教義を学ぶには幾つか方法があります。 もしもあなたがロス・アンジェル付近に御住まいであれば、当ノーシスセンターの講座に参加するのもよいでしょう。 公開講座のテーマと日時の案内が提供されています。 現在の活動状況のページをご覧になってください。 ロス・アンジェルスにある他のセンターの場所や、世界各地のセンターの場所や、ノーシスが教えられている言語についてお知りになりたければ、 リンク先紹介欄(International Directory *英語版のみ) を参照してください。

ノーシスを知るもう一つの手段は、ノーシス運動の創始者であるサマエル・アウン・ベオールの著作を通じてです。 彼はノーシスのあらゆる側面について(瞑想、心理学、性錬金術、カバラ、アストラルトリップ、植物による治療等)70冊以上の本を著しました。 原書はスペイン語ですが、現在では英語も含めた他の言語に翻訳されている最中です。

もしノーシスについての質問があったら、ロス・アンジェルスの当ノーシスセンター(米国)01-(213)-664-8241に電話するか、 gnosisla@earthlink.net (英語かスペイン語のみ)宛に質問を送る事も出来ます。

日本語での御案内: gnosisjp@a1.mbn.or.jp で電子メールを受け付けています。




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